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執筆者の写真美容師・理容師ユニオン

給料未払いと脅迫メールをユニオンを使って跳ね返す――組合員Tさんへのインタビュー


現在も美容師を続けており、過去に争議を解決した組合員のTさんにインタビューしてきました!

給与が支払われず、また店長から訴訟を起こすとの脅迫メールを送りつけられたTさん。ユニオンを使って状況を打開しますが、どうやって打開したのでしょうか?



◆毎日下ネタを聞かされて・・・


―――どういった問題があってユニオンに加入したんでしょうか?


 当時勤めていた美容室はすごく変なところでした。自分の入った当初にエステサロンの人が一斉に4,5人くらい辞めて、その後エステサロンは潰れちゃって。

 その後、美容室の中にエステのブースを設置することになりました。私は最初、美容部門に入ったんですけど、人手が足りず、また従業員が男性ばかりで女性が自分しかいなかったので、エステ部門に回されました。「なんだろうな?」と思いましたが、とりあえず頑張りたかったんで、わかんないまま続けました。でも、仕事の話を聞いてもちゃんと答えてもらえず、また毎日バックルームで下ネタを聞かされ、とりあえず気持ち悪かったんです。



◆給料未払いと脅迫メールからユニオンへ加入


 3ヶ月か4ヶ月くらい経ったころ、もうやめようと思ったんですよ。もう耐えられなくなって。辞めたいと店長に話をしたら、人手も足りなかったし、時給を上げるからバイトとして続けてほしいと言われ、次の勤め先も決まっていなかったし、もう1ヶ月続けることになって。怪しいなって思ってたんで、時給と出勤時間・退勤時間を毎日記録していました。

 1ヶ月が経ち給料の支払日がくると、案の定、給料は払われず、店長には連絡がつかなくて、「やられたな」と思いました。最後の1ヶ月分がまるまる支払われてなくて。当時はその給料がないと生活が苦しかったので、何度も連絡をとったが連絡が取れず、友達と一緒に職場へ直談判に出向いたが、店長から「非常識だ。警察呼ぶぞ。」と言われて。その後長文で「お前を訴える」みたいなメールが送られてきて、怖くなり親に相談したら、ユニオンを紹介され連絡しました。


―――給与の未払いと脅されたのがユニオン加入のきっかけだったんですね。


 悔しかったっていうのが一番あります。みんな泣き寝入りするじゃないですか。「いいや、20万くらいだし」って。でもその社長が許せなすぎて。結構頑張ってたつもりだったので。「散々だな」っていう気持ちがどうしても離れなくて、なんか、どうにかしたいっていう思いで連絡しました。



◆団体交渉*で未払いの給与を取り返す!


*「団体交渉」とは、ユニオン(労働組合)と当事者と会社側の間での話し合いです。労働組合には憲法で「団体交渉権」が保障されており、会社側は労働組合からの団体交渉の開催要求を原則として断ることが出来ません。争議の大半は団体交渉で解決します



―――団体交渉はどうでしたか?


 ユニオンと会社がやり取りしてくれて、団体交渉をしました。

団体交渉では、社長が下を向いてメモをとるばかりで1度も私と目を合わせなかったんですよ。


―――びびってたんですかね?


 多分、そこまでしてくると思わなかったんだと思います。


―――最終的にはどういう解決だったんですか?


  団体交渉を1回やって、最終的には未払いの給料を支払わせました。あと、雇用保険に入っていなかったのに給料から保険料として天引きされていたりした分も取り返したり、未払いの残業代も取り返しました。


―――その後ユニオンに加入し続けているのはなんででしょう?自分の案件が解決したらやめちゃう人も多いのですが。。。


 うーん、なんかあったらまた助けてもらおうかなって思っているからですかね。


―――本日はありがとうございました。

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